夢の続き
そんなとき、ジーンズのポケットに入れていた携帯電話が振動した。

取り出してみると待ち合わせの人からのメールで、どうやらもうすぐ着くらしい。

携帯電話を再びポケットに入れ、まだ店内をうろついているカップルの横をわざわざ通って外に出た。

外に出ると先ほどまで気にも留めなかった空が真っ青に染まっているということに気付き、思わず見上げてしまう。


(そういえば、三年前もこんな青空だったな)


三年前の今日・・・



思い出さないようにしている僕と、忘れないようにしている僕が葛藤し、いつの間にかこんなふうにしか思い出さなくなってしまった。
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