夢の続き
外を眺めながらなんとか気持ちを奮い立たせてはみるものの、なかなかそれが行動に移ることはなく一時間近くもその場でぼんやりとしてしまった。



何とか思い立ち、まずはロフトの上の物から整理しようと再びはしごを上る。

少ないスペースに足を踏み入れ中へと入ると、「よくぞ、こんなに集めたものだ」と改めてその多さに自分でも感心してしまうほどだった。

上ってから段ボールが必要だったと気付いたが、わざわざスーパーまで段ボールを取りに行くことが面倒に思えた。

それに加えて、今、この部屋を出てしまったら、結局は何も手を付けなかったというお決まりのオチが容易に想像できたのでこのまま続けることにした。


「はあ」


先程よりも長い溜息をつき、とりあえずは『要る物』『要らない物』の二つに分けて、それらが区別をつくように置いていく。



始めてしまえば思いのほか順調に進み、手前から始めた整理も十五分程で奥まで辿り着いてしまった。


「あっ」


奥にあったのは段ボールに入れられていて、その封は頑丈にガムテープで塞がれていたため中身は見えない。

けれども、僕はその中身が何かがすぐに思い出せた。


「こんなところにあったのか」
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