それは…好きだから。(彩佳side)
「それにしても、樹生いなかったなあ」
わたしには社内につき合っている彼がいる。
営業部の笹森樹生(ささもりいつき)。
社長の甥で、重役候補だと言われている人。
イケメンで性格だっていいし、営業部でも1、2位を争うほどの成績に加えて、
将来性も抜群な彼は女子社員の憧れの的。
周りはライバルだらけ。
つき合うまでは部署内でも樹生の噂はよく聞いていた。
わたしにとって彼は雲の上の人。関係ないと思っていたけど。
「彩佳」
聞きなれた声に突然名前を呼ばれ、振り向くと樹生の姿。
「樹生」
最近はなかなか会えなかったから、営業部の仕事が入った時は少し期待していたのだけど、
外回りしていたみたいで姿が見えなかったから、諦めていたのに。
まさか、こんなところで会えるなんて思わなくて、自然と顔が綻んだ。
喜びもつかの間、彼は足早に近づいてきて、
乱暴にわたしの腕を掴んで引っ張っていく。
樹生の怖い顔。
わたし何かしたの?
エレベーター横の階段下までくると、
強引に身体を壁に押し付けられた。
わたしには社内につき合っている彼がいる。
営業部の笹森樹生(ささもりいつき)。
社長の甥で、重役候補だと言われている人。
イケメンで性格だっていいし、営業部でも1、2位を争うほどの成績に加えて、
将来性も抜群な彼は女子社員の憧れの的。
周りはライバルだらけ。
つき合うまでは部署内でも樹生の噂はよく聞いていた。
わたしにとって彼は雲の上の人。関係ないと思っていたけど。
「彩佳」
聞きなれた声に突然名前を呼ばれ、振り向くと樹生の姿。
「樹生」
最近はなかなか会えなかったから、営業部の仕事が入った時は少し期待していたのだけど、
外回りしていたみたいで姿が見えなかったから、諦めていたのに。
まさか、こんなところで会えるなんて思わなくて、自然と顔が綻んだ。
喜びもつかの間、彼は足早に近づいてきて、
乱暴にわたしの腕を掴んで引っ張っていく。
樹生の怖い顔。
わたし何かしたの?
エレベーター横の階段下までくると、
強引に身体を壁に押し付けられた。