それは…好きだから。(彩佳side)
「どうしたの。急に」
樹生は訳が分からず問いかける声を無視して、
いきなりわたしの唇を塞いだ。
彼に会うのは三週間ぶり。
だからって言葉を交わすより先に、これはないと思うのだけど。
樹生は何度も角度を変えて、わたしに口づけてくる。
吐息を漏らした隙間を縫うように、樹生の舌が入り込んできた。
ちょっと、これは……行き過ぎ。
ほとんど使う人がいない階段とはいえ、皆無じゃない。
もし誰かに見られたら……どんな噂を立てられるんだろう。
樹生が悪く言われるのだけはイヤだった。
けれど、その危惧も彼の愛撫に徐々に霞んでいく。
口腔内を味わうように丹念に舐められて、熱い舌を絡めてくる。
「あっ……んっ……っふ……んんっ」
情熱的な口づけに声が乱れて、わたしの身体から力が抜けていき、
持っていた書類を落としてしまった。
一瞬、しまったと思ったけど、今は樹生の口づけに酔ってしまいたかった。
恋しかった彼の温もりが心の中を満たしていく。
会えなかった寂しさを埋めるように、自分からも求めていた。
樹生は訳が分からず問いかける声を無視して、
いきなりわたしの唇を塞いだ。
彼に会うのは三週間ぶり。
だからって言葉を交わすより先に、これはないと思うのだけど。
樹生は何度も角度を変えて、わたしに口づけてくる。
吐息を漏らした隙間を縫うように、樹生の舌が入り込んできた。
ちょっと、これは……行き過ぎ。
ほとんど使う人がいない階段とはいえ、皆無じゃない。
もし誰かに見られたら……どんな噂を立てられるんだろう。
樹生が悪く言われるのだけはイヤだった。
けれど、その危惧も彼の愛撫に徐々に霞んでいく。
口腔内を味わうように丹念に舐められて、熱い舌を絡めてくる。
「あっ……んっ……っふ……んんっ」
情熱的な口づけに声が乱れて、わたしの身体から力が抜けていき、
持っていた書類を落としてしまった。
一瞬、しまったと思ったけど、今は樹生の口づけに酔ってしまいたかった。
恋しかった彼の温もりが心の中を満たしていく。
会えなかった寂しさを埋めるように、自分からも求めていた。