二つの種族
*1*
「…………ん、ここどこ?」
あれ?いつもと違う天井…
あ、そっか。昨日から逆巻家に来てたんだ。
豪華な部屋の窓から外を見ると、綺麗な夕焼けが見えた。
「もう夕方か~」
と、その時
トントン
レイジ「柊架さん、起きていますか?失礼し
ますよ」
そうしてレイジさんが部屋に入ってきた
レ「おはようございます。随分と長い睡眠で
すね。まぁ昨日の今日ですから仕方ない
としましょう。早速ですが、今からこの
制服に着替えてもらいます。終わったら
ロビーに集まってください。もうじき迎
えの車が来ます。」
レイジさんは、そう捲し立てて部屋を出ていった。
柊「……さぁ、着替えるか」
私は新品の制服に着替えて部屋を出た
?「あ、柊架ちゃん!!おはよー!今から下に
行くの?一緒に行こ!」
柊「おはよーユイちゃん。朝から元気だね
…私は眠いよ」
ユ「え?もう夕方だよ…そっか、柊架ちゃん
もヴァンパイアなんだよね。他の兄弟と
違って吸血してこないから、人間って思
っちゃうよ。」
柊「まぁ元人間だけどね。だから吸血も嫌
い」
ユ「そうなんだ!だからか~でも吸血が嫌い
って、血を飲まなくても身体は平気なの
?」
柊「本当は良くない…と思う。まぁでも、月
に一回吸血しているから…なんとか平気」
ユ「そうなんだ…。それって満月の日だった
りするの?」
柊「うん」
ユ「そっか。でも柊架ちゃん!!辛くなったら
言ってね。柊架ちゃんにならあげるよ」
柊「ふふっ。じゃあその時はよろしくw」
ユ「うん!( やっぱり柊架ちゃんって見た目
からして、ヴァンパイアに見えるかもし
れない。綺麗だし、ヴァンパイア独特な
雰囲気持ってるしな~」
柊「どうしたの?そんなに見つめてきて…」
ユ「あっ!なんでもないよ。そろそろいこっ
か。遅刻するとレイジさんに怒られちゃ
う。」
柊「うん」
そして私達はロビーに向かって、長い廊下を歩いた