君とみた蒼空
「あぁ~、浴衣ね? ちょっと待って。あ、玄関入ってていいよ」
綾ちゃんはそう言うと、家に入っていった。
浴衣、何着持ってるんだろう………。
しばらく玄関で待っていると、綾ちゃんがたくさんの浴衣を持ってきてくれた。
「これくらいなら、あるけど………。詩音に似合いそうなのは………」
綾ちゃんが、私に何着もの浴衣を当てながら悩んでる。
「これ、どう? 詩音っぽい」
綾ちゃんはそう言うと、私に薄ピンクのバラの浴衣を差し出した。
キツくなくて、ふんわりしてる感じでいいかも。