君とみた蒼空
幸せな日々
「ええっ! 舞の好きな人って、颯太くんだったの!?」
夏休みが明け、高校も2学期が始まった。
夏休みが終わったとはいえ、気温の高さは異常だ。
今日も熱く、太陽が輝いている。
「ちょっと、詩音! 大きい声で言わないでよ!」
顔を真っ赤にした舞の口から出てきた言葉は、“颯太が好きなの” だった。
まさか、舞の好きな人が颯太くんだとは…………。
歩実も口をあんぐりと開けて驚いていた。
「誰にも言っちゃダメだよ。特に、蒼。蒼には絶対言わないで」
いつもパワフルでテンションが高い舞が、今は別人のようだ。
顔が真っ赤だし、恥ずかしそうに俯いている。