君とみた蒼空


そして、弁当を食べ終わると蒼くんは短距離走の種目の準備に行ってしまった。



私は、舞と歩実と三人で並んでまた応援を再開した。



「蒼ったら、いつも一言余計なのよね」



歩実がため息をつきながらそう言った。



「詩音、あんなバカとよく付き合ってられるよね。私だったら絶対無理」



そうかなぁ…………。



蒼くんは優しいし、かっこいいし、私は大好きだけどなぁ…………。



「舞、颯太に告白頑張ってね!」



歩実が言うと、舞は顔を真っ赤にして俯いた。



「まだ告白するって決めたわけじゃないし………。優勝したら、だよ」



舞のためにも、絶対に優勝しなくちゃね。


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