君とみた蒼空
君の笑顔が見たいから
体育祭が終わり、いよいよ秋本番、という時期。
「ねっ、いいじゃん! 行こうよ!」
私は、沙良ちゃんの病室に来ていた。
沙良ちゃんは、最近調子がよさそうだ。
薬が強くて大変みたいだけど、それでもやっぱり沙良ちゃんは笑っていた。
「でも………外出許可が………」
私は、浮かない顔をしていた沙良ちゃんを外に連れ出そうと一生懸命だ。
「外出許可なら、もう先生にもらったから! ほら、行こう!」
私は、戸惑う沙良ちゃんを車イスに乗せて病室を出た。