君とみた蒼空
そう思うのに、ひとりで話を続ける蒼くんに、イライラしてきた。
病気のせいで、情緒不安定になっているのかもしれない。
私は、気持ちを押さえることができなかった。
「ちゃんと人の話聞いてよ! いつも自分のことばっかり喋って!」
────なに言ってるんだろう、私。
蒼くんは、普段は私の話もちゃんと聞いてくれる。
決して、蒼くんは自分のことばっかり喋っているわけじゃない。
ちゃんと分かっているのに、私の口は止まらなかった。