君とみた蒼空
いつもと同じ帰り道なのに、なぜか時間が経つのが早く感じて………。
「蒼くん、本当にありがとう」
「おう。意外におれの家と近かったし」
蒼くんは笑ってそう言った。
「じゃ、また明日な」
「うん、じゃあね」
手を振って別れようとすると、蒼くんが何かを思い出したように、家の中に入ろうとした私を引きとめた。
「これ」
蒼くんが、私に一枚の紙を差し出した。
「おれのメアド。なんかあったら連絡しろよ」
「あっ………ありがとう」
「なんか最近、お前元気なさそうだし。おれの気のせいかもしれないけど」
え…………。