君とみた蒼空
「あははっ、それで倒れたのか。失礼な」
失礼………。
私、校長先生に失礼なことしちゃったかな。
喘息の発作が起きた理由を、校長先生の長い話のせいにするって……確かに失礼かも。
そんなことを考えていると、私の脈をはかっていたお兄ちゃんが口を開いた。
「詩音、念のために病院に行こう。少し検査をして………」
「入院は、嫌だ…………」
私はお兄ちゃんの言葉をさえぎってそう言った。
入院だけは、どうしても嫌。
病院生活は、この上なくつまらないから。