君とみた蒼空
「蒼…………私、蒼が好き」
奈津ちゃんがそういった瞬間、蒼くんは驚いた顔になった。
え…………奈津ちゃん。
これって…………告白だよね?
私は気づかれないように、息を殺してその場で立ち止まっていた。
「私…………ずっと蒼のことが好きだった………。蒼…………付き合って」
蒼くんは黙ったまま、なにも言わない。
付き合う…………のかな。
私は、もうその先が聞きたくなくてその場から立ち去った。