星に願いを~たくさんの幸せをありがとう~



~拓真 side ~


海でビーチバレーしたり泳いだりしてると

美姫が来た。


………ん?

なんか機嫌悪いな。

紺野と会ってるならご機嫌で帰ってくる

と思ったんだけど…

ケンカしたのか?


詩織『美姫ーー!!
やっと来たぁ!
早くおいでよー!』

詩織が誘うが美姫は断り砂で遊びはじめた。

山瀬『美姫ちゃん泳がないの?』

山瀬が俺に話しかけてきた。

まだいたのかよ。

拓真『美姫泳げないからな。』

山瀬『え!?美姫ちゃん泳げないの?』

拓真『たぶんだけどな。』

美姫はいつも体育の時間は見学。

もちろん水泳の授業の時も。

だからたぶん泳げない。

泳いだこともないんじゃないかな。

でも…

いつも入りたそうに

羨ましそうに

俺たちをみてるんだよな。



……………よし。

アレ使うか。

俺はあるものを持ち美姫のところへ行き

拓真『美姫!海行こーぜ。』

美姫の手を引くが

美姫『え…?
わたしはいいよ…
泳げないし…』

やっぱそれか…

でも…

拓真『これ使えば大丈夫だよ。』

俺はあるものを出した。

「あるもの」

それは…

「うきわ」。

これがあれば大丈夫だろ。

もしかしたら…

って思って持ってきといてよかった。

美姫『うきわ…?』

拓真『そ。これがあれば大丈夫だろ。』

美姫に渡すが

美姫『……やっぱいいよ。
なんかあったら嫌だし…』

やっぱ怖いのか…?

でも…

俺は今まで美姫が入りたそうに

羨ましそうにしてたのを知ってる。

だから…

拓真『大丈夫。
俺がいるから。
なんかあっても助けるから。』

そう言ってまだ迷ってる美姫の手を引き

海まで行った。


カーディガンを脱いだ美姫をみると

やっぱ似合うな。

この間はあんまりみれなかつたからな…

よくみてると

美姫『恥ずかしいからあんまみないで。』

少し顔を赤くしてる。

ほんと…

かわいいな。

海に入ると美姫は

小さい子どものように

うきわにしがみつき

何回も

「手離さないでよ?」

と言ってる。

美姫が俺に甘えてる?

こんなの今だけだってわかってるけど

やっぱ嬉しいな。


クシュン

そろそろ出た方がいいか。

美姫を連れ海から出て

旅館へ行った。

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