多重人格者【完結】
「おかしいわ!あの子!!病気よ!!」
「どこがだ!母親の君がそんな事言うな!」
お、かしい?
私が?
何か、してしまったの?
「貴方も聞いたでしょ!?見てないから言えるのよ!
被害者の女の子にあった痣や、傷!意識だって取り戻してないのよ!
私はずっと頭下げっぱなしだったわ!」
「俺が明日は行く!」
「本当でしょうね!?」
……あざ?き、ず?
心臓の鼓動がうるさい。
私は自分の部屋に戻ると、扉をしめてその場に膝から崩れ落ちた。
……私が、したの?
誰を?
どうして?
“余計な事は余計な事だよ。
大人しく家に帰ってりゃいいんだよ”
“その為に動くから、てめーはそこで指でも咥えてじめじめと泣いてろ”
また、カンナが何かをしてしまったの?
≪ちげえけど?≫
すぐに響くその声にハッとする。