多重人格者【完結】
終わりのない


それから、あやめ、いや殺樹の取り調べが行われた。


全ての罪を認めて行く。

数時間経った時に、草野が生きてた事を聞かされた。



だから、これは殺人ではなく、殺人未遂に切り替わる。
でも、そんな事殺樹にとっちゃどうでもよかった。


裁判なんてモノに興味がない殺樹は淡々と投げかけられる言葉に頷くだけだ。



ただ、意識を取り戻した草野が発した言葉で決まりかけていた判決が変わる。



あやめは多重人格者。
つまり、解離性同一性障害と証言したのだ。


鑑定を急ぐ病院。
女子高校生が起こした事件として、騒ぐ世間。

殺人未遂として、捕らえられない事に苛立つ警察。


様々な憶測だけの動機がメディアを飛び交った。



それでも、殺樹はただ微笑むだけ。
< 305 / 309 >

この作品をシェア

pagetop