友情の行方
「じゃ、俺が襲ってもいい?」
えっ? ちょ、ちょっと何言ってんの?
昴から離れようと席を立ち後ろに下がるけど、手首を掴まれてるから昴も一緒についてくる。
そしてジリジリ下がるうちに壁に突き当たってしまった。もう一歩も動けない。
昴の右手は私の手首を掴んだままで、左手は教室の壁にドンと手をつき私を囲いこんだ。
そして昴の顔が だんだん近寄ってくる。
「…すば…っ…」
「……黙って」
昴は優しく私の唇を塞いだ。
その時、私の頭をある言葉が駆け巡った。
"友達じゃいられなくなる"