めんどくさがりの南くん
「助教」とか「助手」というと、なんだかアカデミックな響きがして、聞こえは良いだろうけど。


世間一般のイメージである「教授の研究のお手伝い」よりも、

「教授たちの手が回らない学生の面倒を見る」仕事の方が断然多い。



学生たちの講義や演習で提出するレポートを手伝ったり、院生が学会で発表したり雑誌に投稿したりする論文などを添削したりとか。


うちの専攻全体で50人以上いる学部生や院生のレポートを、いちいち読んで添削するってのは、かなり時間も手間もかかる。


そんな中で自分の論文も進めなくてはならないから、助教というのはなかなか………というか、正直なところ、かなり多忙なのだ。



ちなみに今週は―――


学部生のレポートを三人分(合わせてA4のコピー用紙100枚弱……)と、

院生が学会誌に投稿する論文を二人分(合わせて200枚以上……!)



―――これらを全部すみずみまで読んで、誤字脱字を添削して、不適切な表現に修正を入れて、個別に面談指導をしなきゃいけない。




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