めんどくさがりの南くん
―――んもう、なんなのよ。



なんなのよ、その心温まるエピソードは………。




南くんのお父さんは、小学生の南くんが父の日に贈ったネクタイを、きっと心から喜んで。



かなりくたびれているところを見ると、たぶん毎日会社に行くときそのネクタイを締めていって。



おそらく15年以上もそれを大事にとっていて。




そして、成人して大学院生になった息子の晴れ舞台に、そのネクタイを貸してあげたわけだ。




あぁ、文字だけで見ると、なんてほっこりするお話。






―――ただし、ポケ〇ン柄。



ダサすぎる……!


そして、学会発表の場にふさわしくなさすぎる……!




とは思うけど。




そんなお話をそんなきれいな瞳で語られたら、何も言えないじゃないの。





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