業務時間外の戯れ
業務時間外のたわむれ
平穏な社内が一気にわたしの声で一変する。

近くに座って仕事をする社長もバイヤーの小湊さんは聴かないフリをしている。

「高梨さん、ちゃんとしてくださいよ」

わたしが文句をいう。

それでも高梨さんは改善してくれない。

三か月も経っているのに少しも業務内容を覚えようとしない。

「そう、カリカリしないで」

穏やかに諭そうとするから余計に頭に血がのぼる。

「そういうイイ方が一番むかっとくるんですって」

「はいはい、これ直しておけばいいんでしょ。すぐやるから」

すっと手元にある資料を取り上げると、キーボードを打ち始めた。
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