業務時間外の戯れ
高梨学は最近、会社に入社してきた、いわゆる中途採用者だ。
社長曰く、以前勤めていたウェブ関連会社を退社して困っていたところを親友だった社長の勧めで入社した。
優秀な人材だから期待していると言っていたはずなのに。
「ということで、ネットショップがいい数字を叩きはじめているので、人員が必要だと思って、ネットショップのサポート業務を高梨クンにもお願いしようと思う」
「よろしくね、詩織ちゃん」
「……よろしくお願いします」
栗色の短髪。整えられた眉毛に二重瞼、すっとした鼻筋にちょうどあう肉厚の唇。
グレーのTシャツに黒い長そでジャケットを羽織り、茶色のチノパンを履いている。
そのグレーのTシャツからのぞく、浅黒い肌の持ち主だけれど、とても32歳には見えない清潔感のある姿に一瞬どきっとしてしまう。
「このメールの内容だと先方が怒るじゃないですか」
「じゃあ、どうすればいい?」
イスをこいでわたしに近寄ってくるけれど、仕事だからしかたがない。
「これをこうやって……」
「ふうん。わかった」
そういうと、不適な笑みをこぼし、自分の席に戻ってパソコンの入力をはじめていた。
社長曰く、以前勤めていたウェブ関連会社を退社して困っていたところを親友だった社長の勧めで入社した。
優秀な人材だから期待していると言っていたはずなのに。
「ということで、ネットショップがいい数字を叩きはじめているので、人員が必要だと思って、ネットショップのサポート業務を高梨クンにもお願いしようと思う」
「よろしくね、詩織ちゃん」
「……よろしくお願いします」
栗色の短髪。整えられた眉毛に二重瞼、すっとした鼻筋にちょうどあう肉厚の唇。
グレーのTシャツに黒い長そでジャケットを羽織り、茶色のチノパンを履いている。
そのグレーのTシャツからのぞく、浅黒い肌の持ち主だけれど、とても32歳には見えない清潔感のある姿に一瞬どきっとしてしまう。
「このメールの内容だと先方が怒るじゃないですか」
「じゃあ、どうすればいい?」
イスをこいでわたしに近寄ってくるけれど、仕事だからしかたがない。
「これをこうやって……」
「ふうん。わかった」
そういうと、不適な笑みをこぼし、自分の席に戻ってパソコンの入力をはじめていた。