可愛い年下男子
そう、これはお酒のせい。


そう思おうとするのだけど、私の心はドキドキトすごい早さで動いている。


違う、お酒のせいなんだから。


本当は、野崎にドキドキしている事には気付いている。

だけど、それを認めたくない私は、“お酒のせい”にしたかった。


「佐藤さんにあんな風に抱き付かれたら、我慢出来なくなる」

「な、にを?」


野崎から目を逸らせない私。

私と野崎は見つめ合ったまま。


「佐藤さんを抱きしめたくなる」

「えっ?」


そう言って、私が驚くと同時に、私は野崎の腕の中に。


「ちょっ!!野崎!?」

「じっとして」


腕の中でもがく私。

だけど、野崎の腕の力が強くなり、さらにぎゅっと抱きしめる。


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