「私は貴方のモノ」【完結】
「何食べたい?タエ」
「……何でもいい」
「言ったな?」
それじゃあ、一番ボリュームある弁当にしてやる。
冷蔵庫にしまったお弁当を取り出すと、俺はレンジに入れた。
それから、顔を洗う為に洗面所へと向かう。
顔を洗ってる最中、背後でぴーっていう音がしたけど無視した。
タオルで拭きながら、リビングに戻るとタエが弁当を持ったまま立ち尽くしていた。
「…弁当持ったままどうした。
全部食べていいぞ」
「食べ切れません。こんなに」
その視線は大量の食料に向けられている。
別に全部食えると思って買って来たわけじゃないからな。
「だろうな。余ったら俺食うからいいよ」
「これ、全部?」
「そう」
「…ケーキとかも?」
「ああ、それは専門外。だからタエ食べて」