「私は貴方のモノ」【完結】


陽子の家であろうマンションに到着すると、俺は陽子に電話をかけた。


『もう着いたの!?』

「着いたけど」

『結構、彬さんの家から近いんだ。あ、部屋番号は209なんで』

「わかった」



携帯をポケットにしまうと、209号室に向かう。
エレベーターで上がり、部屋に到着するとインターホンを押した。


そんなに築年数が経っていないみたいだ。
それに管理も行き届いているのか、そこまで汚れていない。
定期的に清掃が入ってるのだろう。



ガチャリと音を立てて、部屋の扉が開く。
そこから少しだけ顔を覗かせたのは陽子だった。


準備出来てない、とか言いながら結構メイクが終わってると思うんだが。
この短時間でそこまで仕上げたなら大したものだけど。



「どうぞ」

「ん」



部屋に上がると、リビングにあるテーブルの前に座った。
1Rのマンション。


ベッドで幅を取られているが、きちんと整理されていてそれなりに広く感じた。

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