「私は貴方のモノ」【完結】
欲望を吐き出した後。
ふっと、シーツに目をやると血がついていた。
……俺が、初めてか?
この歳で初体験を済ませてないヤツに出逢うとは。
「…初めてだったんだな」
そう言うと、タエはキッと俺を睨みつけた。
それに笑みが零れる。
「……ははっ、随分とまた嫌われたモンだな?」
返事する事無く、タエは俺を睨みつけたままだった。
その調子がいつまで続くかね。
ま、いいけど。
少しからかってから、大学に行くかと尋ねたらタエは首を振った。
まあ、理由はわかってる。
首にはキスマーク。
それに、たくさん愛してやったんだから腰に違和感あるかもな。
初めてだったら特に。
それでも俺には関係ない。
お前が俺のモノだって示す為に連れて行くのだから。