「私は貴方のモノ」【完結】
「そ、んなの」
「無理?なら、帰さない」
出来るのかね。
まあ、出来なくても俺には何の問題もないし。
タエはぎゅうっと俺のパーカーを握り締めている。
だけど、やがて覚悟を決めたのか、ゆっくりと俺に近付く。
顔は強張ってるし、動きはガチガチだ。
微かに震える手が俺の足に当たる。
じっと見つめる俺に耐えきれなくなったのか、目を強く瞑るとタエは一度ちゅっと唇に触れるだけのキスをした。
真っ赤な顔。
少し上目遣いで俺を見ていて。
「これで、いいです…っ!!!」
タエが言い終わる前に、俺はベッドへと押し倒していた。
タエは目を真ん丸にして、俺を見上げる。
ああ。
そんな顔も反則。