「私は貴方のモノ」【完結】
ドクンと心臓が音を立てる。
そんな風に俺を求めるなら。
どうしたって手放す事は出来ない。
元々、手放すつもりはなかったけど、もっと手放したくなくなった。
「……止めろって言われても、止めねえからな。
タエが煽ったんだ」
タエの身体を押して、見下ろす体勢になるとそう言って顔を近付ける。
何度も唇を重ね合わせてから、ぐいっと口内に舌を捻じ込む。
歯列をなぞってから、タエの舌を吸い上げる。
時折に漏れる吐息。
潤んだ瞳で俺を見つめる。
俺を、好きだって言え。
そうしたら、一生愛してやる。
だから、俺を好きだと。