「私は貴方のモノ」【完結】


「…大人しく、俺のモンになれ」

「…っ、私は、モノですかっ」

「ペット、だ。モノじゃない」

「っ!酷い…」

「酷くて結構。ペットなんだ。
モノよりは扱い優しくしてやるよ?」


そう言うと、タエは更に顔を歪める。
それから、俺を見ると一言。


「何で、私なんですか」


そんな疑問を俺にぶつけた。


……何で?って?
それは実際のとこ、俺にもわからない。


ただ、あの日。
あのステージを見て。

タエを滅茶苦茶にしたいと思っただけ。


今までだって、女が歌うステージは何度も見て来た。
それに、タエ以上に綺麗な女だって。
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