「私は貴方のモノ」【完結】
「二人の邪魔はしないって言ってた」
「……は?誰と誰」
「私と彬さん」
「はあ?」
それしか出て来ない。
俺と陽子の邪魔って何?
俺とタエの邪魔してるのが陽子ならわかるんだが。
「多恵は私が彬さんを好きだって勘違いしてるのかもしんない」
「……ふうん」
「ねえ、ちゃんと多恵に私は好きじゃないってつた…」
「だから?別に誤解されてても俺はどうでもいいんだけど」
陽子の言葉を遮ると、俺はそう冷たく言い放つ。
例え、陽子が俺を好きなんだとか、それをタエに勘違いされてても別にいい。
もう俺とタエ、二人以外の事なんて興味がない。
陽子の横をすり抜けて俺は駐車場へと向かった。