「私は貴方のモノ」【完結】
「…いや、…お前の体は最高だなってだけ」
「え」
「あはは。赤くなってやんの」
「当たり前ですっ」
誤魔化す様に、茶化すとタエは真っ赤になって口を尖らせていた。
「今まで抱いた中で最高だって言ってんの」
これは本音だった。
今までのどんな女よりも、タエは良かった。
どうしてだかなんて、俺にもわからない。
これが、好きだから。
そういう理由ならば、確かに納得がいく。
俺がそう言うと、タエの顔が少しだけ曇った。
それから遠慮がちに口を開く。
「……それは、これからも?」
「どういう事?」
「……」
問い返したが、タエは困った様に口を噤む。
……意味不明なんだけど。
視線を伏せながら、タエは話そうとしない。
だから、強引に顎を持って顔を上げさせると俺は真っ直ぐに目を見つめて低い声を出した。