「私は貴方のモノ」【完結】
「バカじゃねーの?」
盛大な溜め息の後、ついて出たのはこの言葉。
他の言葉なんて思いつかなかったわ。
「ばっ!?」
タエはバカ発言に顔を顰める。
それが面白くて喉を鳴らした。
「こんだけタエを抱いてんのに、他を抱けるかっての」
そう言ってやると、タエはカッと顔を赤く染めた。
「あんなあ。俺、別に性欲強い方じゃないんだけど」
「はあっ!?」
タケルみたいなヤツ、すげえなって素直に思ってたし。
ヤリたいって思った時にしかヤらなかったし。
だからこそ、俺はタエに対しての性欲に驚いてるんだが。
そういえば…、タエは処女だったか。
じゃあ、わからないのかもな。
それならば。
ハッキリと教えてやる。
「俺がこんななんのはタエだけだって言ってんの」
そうやって、甘く囁く。
それに目を真ん丸にしながら頬を染めていくタエに、ちゅっとキスをする。