「私は貴方のモノ」【完結】
「行くぞ」
自分の格好が恥ずかしいのか、裾を引っ張ったり、髪の毛をいじったり。
とにかく、タエはそわそわしている。
そんなタエに構う事無く、俺は駐車場へと向かった。
ひょこひょこと付いて来るタエを確認すると、俺は自分の車へと黙って乗り込む。
タエは相変わらずぼーっと突っ立ってるから、イライラしながら中に入る様に言った。
何で、こいつは一々言わないといけないんだ。
心の中で舌打ちすると、乗り込んで来たタエを見る。
「…こっち、向け」
そう言っても、タエはもちろん俯いたまま無反応。
それから、ゆっくりとこっちを向こうとするからその頬を掴んで強引に唇を奪った。