「私は貴方のモノ」【完結】
Deny
ファミレスの駐車場に停車させると、タエは目をぱちくりとして呟く。
「…ファミ、レス?」
どうしてファミレスに連れて来たのか、わかっていない様子だ。
だけど、そんな事どうでもいい。
俺はそんなタエを無視すると、ファミレスへと入って行く。
タエは慌てた様子で俺に付いて来る。
席に案内されると、メニューをタエに渡した。
そのメニューを見ながら、不思議そうな顔をするタエ。
「選べ」
「…え」
更に不思議そうな顔を見せるタエに、一言。
「…何か食え」
そう言って、俺は背もたれに寄りかかる。
タエは不満そうだったが、メニューを開いて選び始めた。
暫くパラパラと捲った後、ぼそっと呟く。
「…オレンジシャーベット」