「私は貴方のモノ」【完結】
家に到着して、タエはソファに深く腰掛けると真新しい携帯をじっと眺めていた。


俺は着替えをする為にクローゼットに向かうと、洋服を探す。
何でもいいんだけどな、別に。


クラブだし、シャツにするか。
細かい千鳥格子のテーラードジャケットと、薄いグレーのシャツ。
下はさっき履いてたノンウォッシュデニムでいいわ。



上を着替えながら、まだじっとしているタエに話しかけた。


俺が出かけた後にきっと携帯触るだろうし。
忠告。



「あー、女なら携帯登録してもいいから」

「男は?」



何でそんな疑問が出るわけ?
それが俺は謎なんだけど。



「ダメに決まってるだろ?
何で?俺以外に必要?」

「……」



他の男の連絡先が入ってるから、新規で携帯作ったのに。
何でわからないわけ?


本当にタエは…。
俺のペットで、買われたって事わかってねえんだけど。


少し呆れながら、俺は時計をつけ替える。
その時、タエから話しかけられた。
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