「私は貴方のモノ」【完結】
「それじゃ、カンパイしようか」

「……」

「私もっ」

「おい、梓は飲み過ぎだ」

「いいのー!彬に送ってもらうし」

「本当に梓は彬君が好きなんだなあ」

「えー?私はショウさんも好きだよっ」



そう言うと、梓はショウの元へと擦り寄った。


……はあ。
帰りて。



定期的にここで、パーティと称した飲み会が開かれる。
クラブは毎夜、空いているが俺がここに来るのはそのパーティの日のみだ。


そのパーティ当日は大学連中だけでなく、色々なヤツがクラブに来るから狭いフロアが人で埋め尽くされる。


もちろん、このvipルームに入れるのは限られた人のみ。



普段。
俺は酒を交わしながら、フロアを見下ろしていた。
低温が響くフロアで、踊り狂う男女。
酔っ払って、熱い抱擁を繰り返す人もいれば、一人座ってるヤツだっている。


そんな光景をいつも眺めていた。

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