「私は貴方のモノ」【完結】
あいつはタエと違う。
キスした時に、タエは瞳を潤ませて顔を上気させるんだ。


顔は嫌だって主張するのに、体が受け入れてる。



それが面白くて、何度もキスをしてしまう。


抱いても抱いても飽きる事がない体。

反応が素直じゃないから、煽られてしまってつい、燃えてしまうんだ。



……。


帰ろう。

もう、めんどくせえ。


タエを抱き締めたい。
このどうしようもないイライラを解消したいわ。



俺はスタッフ一人を捕まえると、車の運転をさせた。
帰りはタクシー代を渡して。



きっと、明日梓がうるさいんだろうな。
案外、ショウとうまくいってそんな事もないのかもだが。


マンションのエントランスを抜けて、エレベーターに乗り込む。
それから、目的の階に下りて自分の部屋の鍵を開けた。
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