「私は貴方のモノ」【完結】
シンっとしてる部屋。
もちろん、灯りも何もない。


寝てるのか?


カチャリと音を立てて、玄関を閉める。
それから、リビングに向かうと電気を点けた。


てっきり寝室で寝てると思ってたタエは、ソファの上で座っていた。


俺のパーカーを毛布代わりにして。


……風邪、引くだろ。
何でソファで寝てるんだよ。



「……ベッドで寝ろよな」


ついて出た言葉。

はあっと溜め息を吐くと、俺は上着を脱いでソファに投げる。



それから、タエの体の下に腕を差し込み持ち上げた。


「……ん」



タエから小さく漏れた声。


起こさない様にベッドに運ぶと、上から布団をかける。
それでも、タエが目を覚ます事はない。


スヤスヤと眠るタエの顔を見て、自然と頬が緩んでる俺がいた。

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