「私は貴方のモノ」【完結】
『今日は私も帰るっ。彬いないし、つまんないや』
「ショウがいんだろ」
『彬がいないもん』
「……」
『だから、また飲もうね!』
「……ああ」
『それじゃあ、おやすみ』
「おやすみ」
通話を終えると、携帯と一緒に時計も外して机に置く。
それから、シャツを脱いだ。
やっと解放された感じがした。
それが何かはわからないけど。
それから、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出すとゴクゴクと喉へと流し込む。
あんだけ飲んだのに、妙に冴えてる。
机の上には案の定、未使用のままのお札があった。
腹減らねえのかよ。
それとも遠慮してるのか?