「私は貴方のモノ」【完結】


「…借金、私が支払います。一生かかってでも」


だけど。

タエは毅然とした声と態度で俺にそう言った。


それに、また苛立つ。
わざと冷めた口調で

「ふうん。払えるわけ?
…借金5千万だよ?それに利子やらなんやら含めたら一億はあるね」

そう言うと、タエは言葉を詰まらせる。


「自己破産しようとしてたとこを、俺が救ってやったの」

「………」

「俺は感謝して貰いたいぐらいだけど?」

「………っ」


悔しいのか、彼女はギリっと下唇を噛み締めた。


でもね。


「これから、お前に自由はない」


お前はこれからこんな俺に抱かれるんだよ?

好きだとか、そんな感情を一切省いた、ただ俺の性欲を満たす為だけに抱かれるんだ。



ペット、だって自覚して。
< 9 / 219 >

この作品をシェア

pagetop