我が家のルール
私の不機嫌が継続すると、貝のように黙り込む夫。
「何とか言いなさいよ!」
「何言ったって、どうせ怒るだけじゃん」
その態度に、私の怒りはまた爆発した。
完全に負のスパイラル。
午前1時を過ぎた頃、さすがに私も疲れてきて、この事態を何とか終息させたいと……いや、何とかこの男を私の前にひれ伏させたいと、ラストスパートをかける。
「もういい!」
そう言ってテーブルに準備していた私たちの夕食の大皿を手に取った。
乱暴にラップを剥がし、皿ごとキッチンの流し台に叩き付ける。
ドガチャン!
会社で嫌なことがあって疲れていたけれど、彼のために愛情を込めて一生懸命作った豚バラと野菜の甘酢あん掛け。
とうとう誰にも箸を付けられることなく、割れた皿と一緒にシンク内に飛び散った。