恋するLilyは嘘をつく。
「リリーさーん!!おはようございます♡♡」
『おはよー♡』
今日も皆、なんてかわいこちゃんなの!
キョロキョロ…
あ!
隊長!さっそく前方にターゲットを発見いたしました!!
猪突猛進、全力投球であります!!!
タッタッタッタッタッタッ…
私はいつものように野崎くんのところへ走りだした。
ピタッ
あと数メートルというところで足が止まる。
昨日の今日で、どんな顔して挨拶すればいいんだ。
でも、野崎くんは知らないわけだし。
いつもどおりにね。
あー。変に緊張するっ!!
ふぅーっ
大きく息を吸い込んだ。
『野崎くん!おはよーーー♪』
よし、いつもどおり!
でも、いつもと違ったのは野崎くんの方だった。
「……あぁ。」
スタスタスタスタ……
ん?
今、返事ありましたよね?
聞き間違いじゃありませんよね!?
い、よっしゃーーーー!!!
先週の英語の時といい、確実に一歩ずつ前進してるーーー!
これは大変。大事件!
芙由に報告せねば!!