恋するLilyは嘘をつく。
そして、今年。
なんと同じクラスになった。
でも、あの日の彼からは想像もつかないくらい変わってしまっていた。
あの時のオシャレな雰囲気はどこへやら。これじゃ、見つからないはずだ。
けど、長い前髪からチラッと見えた顔は間違いなく彼。
もう1年経ってるし覚えてないかもしれないけど、とにかくお礼が言いたくて、思い切って話かけた。
『あの!入学説明会の日、道を教えてくれましたよね?あの時は本当に助かりました!!ありがとうございました!』
ぺこり。
やっと、言えたー!1年越しー!!
しかし、彼はこちらを見ることもなく
「あぁ、別に…」
とだけ言って行ってしまった。
え……?
笑いもしなかった。
あの時はあんなに眩しい笑顔で笑ってくれたのに。
この1年の間に…いや、あの入学説明会の日から入学式までの短い間に何かあったんだ。
彼をガラッと変えてしまう何か。
私はそれから毎日、挨拶をしている。
あの日の笑顔がもう1度見たくて。
それには今のままの私じゃ不釣り合いすぎる。
これがギャルを卒業したいもう一つの理由なんだ。
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