恋するLilyは嘘をつく。
『はぁ〜。』
「何よ、ため息なんかついて。」
『ちょっとね〜。物思いにふけってたのさ。』
「なんだそれ(笑)」
「はいー!皆、席つけー!!
今日は、席替えをするぞー!」
「いえーい!」
「よっしゃ!1番前から脱出じゃ!」
クラスがざわざわし出した。
「じゃあ、端と端でジャンケンして勝った方からクジ引きにこいよー。」
どっちが勝ってもどうせ真ん中だから、私には関係ないな。
できれば窓際の1番後ろ希望!
ほんでもって、芙由の近く希望!!
『あーー!おしい!!』
「あんたどこよ?」
『1番後ろの窓際から2列目ー。』
「まじか!遠いなー。私、廊下側の前から3番目。」
『えぇ!めっちゃ遠ーいー(泣)』
「(笑)まぁまぁ、昼休みはそっち行くから!」
『うぅっ!グッバイ、ハニー!(泣)』
あーぁ。芙由とまで離れちゃうなんて。
ついてないっ!
「お!後ろ、ななみんか!よろしくな!俺が前で黒板見えるか?(笑)」
『タジー!大丈夫!どーせ、たじーは突っ伏して寝てるでしょ(笑)』
前の席はタジーらしい。
フルネームは田島幸雅。
私より30㎝は高いかと思われる。
私をななみんと呼ぶのはこの人だけ。
「ななみんが俺に隠れて寝るんだろ!」
『チッ。バレたか!(笑)』
ガタッ
ん?
えっ!
左隣…
野崎くん!!
うそー!神様っ!!
こんなビッグサプライズありーー!!?
『あ、野崎くん、隣なんだね!
…よろしくねっ!!』
「………。」
うぅっ!
だよね、だよね。
隣になったからって急に話してくれるわけないよねー!(泣)
「ななみん、ドンマイ(笑)」
『…( ; ; )』