オレのオンナだって、わからせてやるよ
クチだって、ワルイ。こんなヤツの、どこがみんなスキだって言うんだ。


あ、そっか。みんなの前では、〝優しい潤耶くん〟だったっけか。


「おい、ムシかよ」
「あ、焼き鳥だ‼︎」


潤耶に、かまってたらコッチが疲れる。


〝ムシかよ〟を無視して、わたしは大好きな焼き鳥の屋台を目指した。


「オジさん、鶏さん二本ちょーだい‼︎塩でねっ」
「あいよー」


この炭火で焼く、焼き鳥‼︎たまんないっ‼︎ワクワクしちゃうんだよねっ。


「お前、ホント焼き鳥好きなのな」


ピッタリと、わたしのヨコに付いてきた潤耶がクスッと笑った。


「な、なによ。ワルイ?べつにイイでしょ?潤耶に迷惑はかけてないんだから」


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