俺は今、見知らぬ女に壁ドンされている
「ちょっとちょっと、こんな時間にこんなところで何してんの、お兄さん達……」



お巡りさんの不審そうな目に見つめられて、女が愛想笑いを浮かべた。



「あはっ、えーと………水浴びです!」



俺はすかさず補足を入れる。



「このバカ女にゲロかけられて!」



女がむかっとした顔で俺をにらんだ。



「なによ、先に水かけたのはそっちでしょ!?」



お巡りさんは呆れ顔でため息をつき、



「たいがいにしときなさいよ」



とあやがたい忠告を残して去って行った。



後に残された俺たちは顔を見合わせる。



「………ほんと、何やってんだろ俺たち」



「こんな夜中にびしょ濡れになって」



「我に帰ると恥ずかしすぎる………」



「お酒って怖いわねぇ」




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