俺は今、見知らぬ女に壁ドンされている
逃げる気か!?

くそ、最終手段だ!



「さいってー!!

さんざんあたしの体を弄んでおいて、こんなところに捨てるのね!」



あたしが叫ぶと、周りにいた人が驚いたようにあたしたちを見た。




慌てふためいてあたしに近寄ってくる男。


そしてあたしの手首を掴んで、早足で改札口の反対側に移動すると、あたしをベンチに座らせた。



「酔いが覚めるまでそうしてろ」



あー、つめたーい!

あたしがむくれていると、駅員さんがやって来た。



「……お客様、もう閉めますので」



男の顔がみるみる険しくなる。


ふふん、いい気味だ。




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