俺は今、見知らぬ女に壁ドンされている
「おい、それ、迷惑かけた相手に言う言葉かよ!?」



「なーにが迷惑かけた、よ。大げさね!

たかがゲロかけただけでしょ!?」



「信じらんねえ女!外見サギだ!」




その言葉に、むっとしてしまう。




「………外面だけで勝手に夢見といて文句言わないでよね!

そんなんだから、志織ちゃんに振られんのよ!」




その瞬間、男がぽかんと大口を開けた、




「………えっ。

なんで志織のこと知ってんの!?

まさか、お前、志織の友達か!?」



「はあ? んなわけないでしょ。

全部自分で話したんじゃないの」



「いっ、いつ!?」




驚いたことに、この男は、さっきの電車の中での独り言を無意識で喋っていたらしい。


道理で、やけに正直だと思った。




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