センチメートル
それは5分後の事。
紙コップが人数分足りなくて予備の紙コップを取ろうと、予備棚と呼ばれている給湯室にある棚を物色していると。
「見当たらない?」
給湯室からなかなか帰ってこない私を不思議に思ったのか、充くんがやってきた。
「ここにあると思うんだけど…」
「かわろうか?」
背後に充くんの気配を感じながらいいよと答えたのは、充くんより私の方が給湯室も予備棚の事を知ってるからで。
なのに。
「ひゃ…っ」
「変な声だすなよ」
いきなり背後から充くんの手が伸びてきたら、ビックリして声が出ちゃうよ。
いいよと断ったはずが充くんも探してくれるらしい…、それは有り難いけどこの体勢はかなりアレじゃない?