私、立候補します!

「……便りがないのは元気な証拠と言います。心配でしたら手紙を出しますか?」

 滞在期間が未定である中、異国の地にいる女性が家族とやりとりを出来ないのは寂しかろうと、痛々しいラディアントの姿を思い出しながらもエドワードは提案してみる。
 しかしエレナはふるふると首を横に振ってエドワードを感心させた。

「ありがたいですがお気持ちだけで十分です。確かに何かあったら連絡がありますよね」

 彼の気遣いが嬉しくなり、エレナは今度こそ自然な笑みが浮かぶ。

(気丈な人だな。彼女の役にたったのなら、ラディアント様の行いも報われるだろう)

 エレナにつられるようにエドワードも口元に微かな笑みを浮かべた。

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