私、立候補します!

 しかしニールからアレクセイの性格は本当に母親に似ていると、いつもそう言われるのだと嬉しそうに話していたのを思い出しエレナはふふ、と笑いをこぼす。

「エレナさん?」

「――すみません。アレクセイ君が自分の性格はお母様に似ているのだととても嬉しそうに話していたのを思い出してしまって」

 青年はアレクセイが出て行った扉を見つめ、目を細めて笑った。

「奥様がご存命の際私はまだこちらに居ませんでしたが、知っている者は皆そう言っていますね。絵姿を拝見した限りでは髪と目の色はニール様ゆずりですが、お顔立ちは奥様似のようですし」

「そうですか……」

 アレクセイに似た女性の姿を想像して、きっとひまわりの花のような明るい女性だったのだろうとエレナは笑顔で思った。

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